声明文

私たちは、ETSを受けた後の方が受ける前よりも生活の質が極端に落ちてしまいました。通勤、通学、仕事、勉強など、日常生活のごく当たり前のことができなくなってしまい、たいへん苦しんでいます。
ETSの副作用について、医師からきちんと説明されていれば、ETSは受けませんでした。ETSを受けてその副作用により後悔している人がいるということについても聞かされておりません。日常生活で困っている人がいるような手術だと知っていたら受けるはずもありません。それがたった1人でもです。
ETSは放っておいても直接、すぐには死にません。だから、余計理解されずにやっかいです。いつ死ぬともわからない、この状態がいつまで続くのかと思って生きている状態は、まるで、いつ出られるかもわからない牢屋に入れられたような気分です。
ETSを受けた体では、約25度を超える気温になると、通常では想像もつかないくらい大量に汗をかき、顔や首の後ろなど、汗をかかなくなった部分には常に熱がこもり、頭がぼうっとしたり、頭痛が生じたり、体力が落ちたりして、仕事や学校生活に著しく支障をきたしています。
ETSを受けると、受ける前よりもが仕事が制限され、実際に働けなくなったり、なんとか働けても常に健康面に不安を抱えながら仕事をせざるをえず、最終的には、頼る人もいなくなり、収入を得られなければ、死につながります。このような手術に健康保険が適用されていることは問題ではありますが、まずは、きちんと説明せずにETSを受けさせた医師に大いに責任があります。医師が、ETSの利点ばかりを強調したような説明をして、手術をし、その結果、手術を受けた人間が、日常生活を送るのも困難になってしまったという結果を至らしめたことについては、きちんと責任をとっていただいたいと思います。
ETSを行った医師が率先して、神経再生手術の研究を国や研究機関に働きかけるようにも希望します。

これ以上被害者が出ないこと、また、ETS被害者が救済され、生きていけるような社会の実現を願っています。

神経再生の研究がいつ成功するかなど見通しが立たない中で、仕事に支障があり、生活に困窮し、生計が成り立たないというETS被害者がたくさんいるという事実を国は野放しにして欲しくありません。ETS被害者がきちんと生活していけるよう国の緊急な対策を要請します。